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2012 年 2月 07 日
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投資優遇制度
   
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経済成長を促進するため、ベルギーの連邦政府と各地方政府は、ベルギーで設立される企業を対象とした投資優遇制度を導入しています。

このセクションでは、企業が利用できる3種類の投資優遇制度(補助金制度、雇用の促進と職業訓練に関する優遇制度、投資優遇税制)を紹介します。

 

補助金制度

どのような補助金を受けられますか?

補助金は、建物や設備など有形固定資産への投資、あるいは特定の無形資産への投資に対し認められます。交付される補助金の額は、認可された投資額に対する一定割合で算定されます。

補助金認可の決定要因は何ですか? また交付される補助金の金額はどのくらいですか?

交付される補助金の最大額は、企業規模(大・中・小)および会社が計画している投資額によります。

中小企業の場合、所在地がフランダースのどこであっても補助金を受給できます。3年間の投資予定額が800万ユーロ未満の場合、中規模企業で5%、小規模企業で10%の補助金を申請することができます。3年間の計画が800万ユーロを超える戦略的投資の場合は、より有効な補助金を申請することができます。

大規模企業が補助金の受給資格を得るには、所在地が欧州連合(EU)開発区域であることが条件となります。さらに、3年間で800万ユーロ超の投資額が必要です。したがって自動的に戦略的支援を申請することになります。

戦略的投資に対する補助金は、その属性に従い、投資額の5%から10%の範囲とされます。

補助金に関する情報を得たい外国投資家に、フランダース政府はどのようなサポートを提供していますか?

FIT(ベルギー・フランダース政府貿易投資局)は、企業の補助金受給資格の適格性を評価することが可能です。FITは、フランダース経済省(Flanders Ministry of Economics)の関係当局と連携し、情報を提供すると共に、実際の補助金請求書類の提出をサポートいたします。

企業規模を判断するEU基準はどのようなものですか?

以下の2つの基準を満たした場合、小規模企業に分類されます。

1. ベルギーの事業拠点の従業員数が50人以下。
2. ベルギーの事業拠点と親会社を合わせた売上高が1,000万ユーロ以下、または総資産額1,000万ユーロ以下
上記の基準を算定する際、各パートナー企業または関連する各企業のデータを考慮する必要があります。

次に、以下の2つの基準を満たした場合、中規模企業に分類されます。

1. ベルギーの事業拠点の従業員数が51人以上250人以下。
2. ベルギーの事業拠点と親会社を合わせた年間売上高が5,000万ユーロ以下、または総資産額で4,300万ユーロ以下
上記の基準を算定する際、各パートナー企業または関連する各企業のデータを考慮する必要があります。

中規模企業の基準のうち、少なくとも1つの基準を超過する企業は大企業に分類されます。

EU開発区域とは何ですか? そこに事業所を置くメリットは何ですか?

欧州地域開発基金(European Regional Development Fund)が管轄し、EUにより規定される事業開発区域のことです。この区域では、より多額の事業促進のための補助金が交付されます。

フランダース地方のEU開発区はどこですか?

フランダース・ブラバント州(Flemish Brabant)以外の各州にEU開発区域があります。2007年~2013年の期間に、以下の都市が開発区域に指定されます。ディクスマイデ(Diksmuide)、ロー・レニンゲ(Lo-Reninge)、イーペル(Ieper)、ミドルケルク(Middlekerke)、オステンド(Oostende)、ウェルビク(Wervik)、ロンセ(Ronse)、ヘルスタッペ(Herstappe)、トングレン(Tongeren)、アズ(As)、ベリンゲン(Beringen)、ゲンク(Genk)、レオポルドスブルグ(Leopoldsburg)、ヒュースデン・ゾルダー(Heusden-Zolder)、ブレー(Bree)、ロンメル(Lommel)、マースアイク(Maaseik)、ヘヒテル・エクセル(Hechtel-Eksel)、ヘルヒテレン(Helchteren)、ディルセン・ストッケム(Dilsen-Stokkem)、ランアーケン(Lanaken)、マースメヘレン(Maasmechelen)、バーレン(Balen)、デッセル(Dessel)、モル(Mol)

環境保全補助金とは何ですか?

フランダース政府の要件に準拠し、「環境に優しい」と認定された投資の一部について、大企業で10%、中小企業で20%の環境保全補助金の交付を受けることができます。当該環境保全補助金の対象となる投資に対し、それ以外の補助金を二重に受給することは認められません。上記の以下の2つの基準を満たした場合、小規模企業に分類されます。上記の環境保全補助金支給割合は、フランダース政府環境保全補助金の第1回申請募集(2007年9月)より適用されます。

 

雇用の促進と職業訓練に関する優遇制度

雇用についてはどのような優遇措置を受けられますか?

ベルギー政府は、雇用者が社会保障費負担を軽減する様々な機会を提供しています。一般的には、いわゆる「構造的免除(structual reduction)」に加え、特定のグループを対象とした 様々なプログラムが設けられています。

具体的には、ベルギーの社会保障制度上、6つのターゲット・グループに区別されます。

  • 年配者の雇用 
  • 長期失業者の雇用 
  • 新規採用 
  • 若年者の雇用 
  • 就労時間の短縮(週38時間以下)および週4日勤務制の適用対象となる被雇用者
  • 組織再編の影響を受けた者の雇用

雇用者の社会保障費負担を軽減するため、上記のターゲット・グループのそれぞれについて、特例措置・促進プログラムが設けられています。ここではその一部を簡単に説明します。

社会保障費の雇用者負担に対する優遇措置は、一部減免から一括免除まで多岐にわたります。ここで取り上げるのはその一部です。より詳しくは、FIT(ベルギー・フランダース政府貿易投資局)までお問い合わせください。

-雇用促進プラン-プラン・アクティバ(Plan Activa)

一定期間(最低6ヶ月以上)失業していた者を雇用した場合、同被雇用者に対する社会保障費雇用者負担額の一部が免除されます。その結果、年間の人件費総額が大幅に軽減されます。

-50歳以上の被雇用者の雇用の維持

50歳以上の被雇用者の雇用を維持するかまたは新規に採用した場合、社会保障費負担額の一定額が免除されます。

-組織再編により解雇された者の再雇用

組織再編により解雇された者を雇用した事業者は、社会保障費負担額の一部免除措置が受けられます。

-若年者の雇用

若年者の雇用を促進するため、以下の若年被雇用者に対する社会保障費負担額の特別免除が認められます。

  • 18歳超30歳未満の被雇用者
  • 未熟練の若年被雇用者
  • 19歳未満の被雇用者

-新規採用

新規採用プログラムは、1人目、2人目、3人目の従業員について、社会保障費負担額の一部を免除するものです。

-特別規定

障害者や移民など、特定のカテゴリーの被雇用者については特別な規定が設けられています。

-R&D(研究開発)プロジェクトの追加要員

R&Dプロジェクトで学士号や修士号の保持者を雇用する事業者は、給与の前払分に対する社会保障費の一部免除を申請することができます。

これらの雇用促進措置はどうすれば受けられますか?

雇用者が毎四半期にDMFA申請書を提出するだけで、連邦政府が自動的に免除します。したがって事前に資金を負担する必要はなく、事務作業もありません。

人件費を軽減するための上記の制度はごく一部です。これらの優遇措置、その他ターゲット・グループを対象とした社会保障費免除に関する詳細は、FIT(ベルギー・フランダース政府貿易投資局)までお問い合わせください。

フランダース政府の職業紹介所が企業に提供できる人的資源サポートにはどのようなものがありますか?

VDAB(フランダース政府職業紹介所)は、有能な求職者とニーズに応じた訓練を提供する機関として、経済界で高い評価を得ています。VDABでは、失業中の求職者、就労中の求職者の総合的なデータベースにアクセスすることができます。また、人材募集サービスも提供しているだけでなく、詳細な心理テストや専門技術テストの実施と評価も行なっています。

VDABはさらに、様々な期間における訓練プログラムや訓練補助金を企業に提供しています。多数のプログラムがありますので、ニーズに応じた訓練プログラムの企画を希望する場合は、VDABのスタッフにご相談ください。例えば、VDABとの緊密な協力により、特定の職種で候補者を選び、経験と技能に応じて訓練することも可能です。

VDABはどのようなOJT訓練を提供できますか?

VDABのOJT部門は、労働市場で不足している技術を求職者が習得する訓練や、就労者・失業者の訓練を専門に実施しています。

VDAB認定またはVDAB主催の訓練プログラムを希望する被雇用者は、訓練期間の費用に充当できる訓練小切手(opleidingscheque)を使用することができます。訓練小切手は1暦年につき250ユーロまで取得できます。 

VDABは常に直接訓練に関与するとは限りませんが、訓練プロセスの全体を監督します。OJTは極めて柔軟性に富む職業訓練であり、必要な事務作業は最小限で足ります。

企業内職業訓練制度(IBO)

職業訓練制度の受講適格者を新規に雇用する事業者は、当該被雇用者に対し、職業訓練の成果物の対価を支給すれば足り、給料や社会保障を負担する義務はないため、人件費を引き下げることができます。この制度の受講者の立場は、会社の正規雇用に該当せず、職業訓練期間は4~26週間で、最低保証のパート・タイム勤務となります。

就労支援のための予算(Budget for Economic Advice)

中小企業は、非熟練労働者への職業訓練および助言・指導のための費用を賄うため、就労支援のための予算から、助成金を受給することができます。この制度には、社内指導者の支援および技能の習得の支援も含まれます。実際の職業訓練および助言・指導サービスは認定機関が行ないます。最低支援額は認可された費用の35%です。

その他の職業訓練補助金は可能か?

企業は、一定の条件を満たせば、欧州社会基金(European Social Fund)から、職業訓練プロジェクトのための追加補助金を受給することができます。さらにフランダース政府は、地域に間接的な付加価値をもたらす戦略的な職業訓練プロジェクトに対し補助金を支給します。この様な職業訓練プログラムに対する戦略的な支援を得るため、大企業および中小企業は、3年間で45万ユーロ以上を支出しなければなりません。戦略的職業訓練のための補助金は、その属性に応じ、職業訓練費用の20%~25%の幅が設定されています。

これらの補助金の受給資格の有無については、FITまでお問い合わせください。

 

投資優遇税制

-外国企業派遣者に対する所得税の優遇措置

外国企業派遣者(expatriate)にはどのような優遇税制が適用されますか?

外国企業派遣者に対する人件費を抑制し、多国籍企業の被雇用者のベルギーへの派遣を促進するため、ベルギーの課税当局は1983年、幹部社員と専門職員を対象とした所得税の特例措置を導入しました。雇用者と被雇用者の双方が当該特例の資格要件を満たせば、課税の優遇措置が適用されます。

資格要件を満たす外国企業派遣者がベルギーの非居住者とみなされれば、ベルギー源泉所得についてのみ課税され、受取配当金や不動産所得など外国における受動的所得への課税は免除されます。外国企業派遣者は全世界所得をベルギーで申告する義務はありますが、外国で就労した日数に相当する報酬部分には課税されません(国外出張に起因する所得の除外)。

さらに、ベルギーへの赴任に当たり会社が負担する諸手当と立替費用の払戻金(雇用者が負担すべき費用として)についても非課税となります。学校授業料のほか、引越費用など一時的な費用の会社負担部分は非課税で、その上限もありません。ただし、生活手当、住居手当、超過税負担手当、一時帰国費用など、繰り返し発生する費用については、職務内容に応じ1万1,250ユーロから2万9,750ユーロが課税免除の上限額となります。

-研究開発要員に対する優遇税制

研究開発を促進するための優遇措置にはどのようなものがありますか?

欧州経済領域(EEA)に所在する大学や高等学校、ベルギーまたはフランダース科学研究基金(Fund for Scientific Research)、その他公認の研究機関とのパートナーシップによる研究プロジェクトに携わる研究者を雇用する法人は、所定の要件を満たせば、人件費総額の軽減手段として、研究員の所得に対する源泉税の35%部分のみを課税当局に納付することが認められます。また、いわゆる「新興革新企業(Young Innovative Companies)」に勤務する研究者についても、必要な条件を満たせば、同様の優遇措置が適用されます。

最近の税制改正で、源泉税の納付免除を規定する規程の適用範囲が拡大され、研究センターや「新興革新企業」とはみなされない法人に対しても源泉税の納付が免除されるようになりました。現在では、政府が作成する適格修士号のリストにある修士号を保有する者が、常勤か非常勤かを問わず、研究開発活動に従事する限り優遇措置が適用されます。

2008年7月1日より、源泉税納付免税率は65%に引き上げられています。

-超過勤務手当、夜間勤務手当、シフト勤務手当に対する優遇税制

超過勤務手当、夜間勤務手当、シフト勤務手当については、どのような優遇措置が設けられていますか?

雇用者は、65時間目までの超過勤務手当に対する源泉税の納付の一部が免除されます。免税部分は、超過勤務手当の24.75%に相当します。

雇用者が源泉徴収し、課税当局に納付しなければならない、夜間勤務者とシフト勤務者の源泉税から、課税所得の5.63%を控除することができます。所定の条件を満たせば、控除率は最大10.7%に引き上げられます。

-みなし利子控除

2007課税年度(2006年12月31日以降を決算日とする会計年度)より、みなし利子控除が認められています。みなし利子控除制度によれば、法人は課税所得から、自己資本によって調達した金額に応じた所得控除が可能です。この制度は、すべてのベルギー法人の他、規模の大きさに関わらず、外国法人のベルギー恒久的施設にも適用されます。

みなし利子控除の額は、「自己資本×10年国債(OLO)の利子率」で算定します。2009課税年度の利子率は4.307%になります(2008課税年度は3.781%)。中小法人(会社法第15条に従う)については、2009課税年度の利子率は4.807%、2008課税年度は4.281%です。適用される利子率は毎年改定されますが、適用課税年度より2年前の10年国債の平均利子率と同一です。例えば2009課税年度であれば、適用利子率は2007年の国債の平均利子率となります。法律により、適用利子率は前年比の最大偏差1%かつ上限利子率6.5%と定められていますが、必要とみなされれば、政府は勅令で利子率を変更することができます。

法律はまた、みなし利子控除の乱用防止措置も定めています。自己資本の同一構成要素から複数の異なる納税者がみなし利子を二重に控除することを防ぐため、以下の項目はみなし利子の算定基礎から除外されます。

1. 自己株式の純帳簿価額

2. 財務固定資産として計上される資本参加持分

3. 受取配当金益金不算入制度の適格配当を支払う集合投資会社の持分

4. ベルギーと租税条約を締結する国に所在する恒久的施設の純資産の帳簿価額

5. ベルギーと租税条約を締結する国に所在する不動産(または不動産に付随する権利)の純帳簿価額

6. 会社の必要性に比して不当に高額な固定資産の取得原価の当該高額部分の純帳簿価額

7. 正常な所得の獲得が見込まれない資産(美術品や宝飾品など)の純帳簿価額

8. 会社が所有する不動産または不動産に付随する権利を、その会社の役員(またはその配偶者や子供)が私的に使用または占有している場合、当該不動産の帳簿価額の私的使用部分

9. 計上されてはいるが未実現のキャピタル・ゲイン(所得税法第44条1.1項を参照)であって、上記の4、5、6、7項に述べられる資産以外のもの

-投資税額控除

(一定の状況下において)ベルギーで、新規の有形・無形固定資産を事業目的で取得する法人は、取得価格または投資価値の一定割合に相当する金額について、課税所得から控除することが認められます。

なお、当該投資所得控除制度は減価償却の計算基礎に影響を及ぼしません。この制度は、納税申告上、税額控除として取り扱われ、課税所得が充分でなく法人税額から控除しきれない場合は無期限の繰り越しが可能です。ただし、繰越可能の金額については一定の制限があります。

どのような投資控除率が認められますか?

納税者は、1回限りの税額控除か、または一定期間に分割した税額控除のいずれかを選択することができます。1回限りの税額控除は、投資原価の一定割合に等しくなります。控除割合は以下の通りです。

  • 再生包装用資材の製造にのみ使用される有形固定資産への投資については3%(2008課税年度に適用される割合)
  • 省エネ投資、環境に優しい製品の開発のための特許あるいは研究開発投資については13.5%(2008課税年度に適用される割合)
  • 会社の建物およびその付属設備のセキュリティー(防火、盗難対策)のための投資については20.5%
  • 海洋船舶への投資については30%

分割税額控除の場合は、資本投資の減価償却期間に配分されます。控除割合は以下の通りです。

  • 環境に優しい新製品の開発のための研究開発投資について20.5%の分割税額控除(2008課税年度に適用される割合)

投資税額控除の対象とならない投資は何ですか?

棚卸資産、自動車、土地、不動産会社が販売する不動産、減価償却期間が3年未満の資産、事業目的以外にも使用される資産、オペレーション・リース契約でリースされる資産などの投資は、投資税額控除の対象とはなりません。

-研究開発費の税額控除制度

特許取得や研究開発のため、投資税額控除の対象となる固定資産に投資する法人は、投資税額控除に代えて、研究開発費の税額控除を適用することができます。ただし、いったん研究開発費の税額控除を選択したら、元に戻すことはできません。なお、研究開発費の税額控除は、以降4年間の賦課年度に渡り繰り越すことができます。税額控除の未使用部分については、投資の実施年を含め、5年の賦課年度が経過した時点で、全額還付されます。

 -特許料所得の所得控除制度

ベルギー政府は、特定の特許料所得を獲得する法人を対象とした、新たな所得控除制度を導入しました。当該所得控除制度は、特許に関連する研究開発活動を通じてベルギー法人の技術革新を促進することが目的です。原則として、特許料所得に対する実効税率の引下げ限度は6.8%となります。

当該所得控除制度は、すべてのベルギー法人、外国法人のベルギー支店、ならびに以下の所得に適用されます。

  • ベルギー法人または外国法人の支店が保有する特許の使用許諾に基づく所得
  • ベルギー法人または外国法人の支店が保有する特許を使用した製品の製造、並びに特許を有するベルギー法人または外国法人の支店に代わって行う製品の製造から生じる所得

上記の特許はベルギーもしくは外国の研究開発センターで開発されたものでなればなりません。あるいは、第三者から取得したか、若しくは第三者から使用許諾を得た特許の場合、ベルギーもしくは外国の研究開発センターにおいて、特許対象製品または製造工程について、さらに開発されるものでなければなりません。

使用許諾を得た特許に関する所得控除率は、独立企業間基準に従った特許料所得の80%となります。製造工程で使用される特許については、ベルギー法人または外国法人の支店が、資本関係のない独立の第三者に使用許諾を与えた場合得られたであろう、独立企業間基準に従った特許使用料の80%に相当する金額を課税所得から控除することができます。

第三者から特許を取得または使用許諾を得ている場合、80%の控除率が適用される基礎部分から、以下を差し引かなくてはなりません。

  • 第三者に支払ったライセンス使用料
  • 当該特許の減価償却費

特許料所得控除制度は、新たな特許料所得全額について2008課税年度より適用されます(すなわち、2007年1月1日以前は、ベルギー法人または外国法人の支店から、あるいは特許のライセンシーまたは関係会社から、第三者への特許製品の販売、若しくは特許に基づく役務の提供に至っていなかった特許料所得が該当する)。

-投資準備金の損金算入

一定の条件を満たした法人で、法人税の軽減税率の適用を受けられる法人(特定の中小法人)は、課税所得の50%を限度として、投資準備金の繰入額を損金に計上することができます。ただしここでいう課税所得には、以下は含まれません。

  • 株式から生じたキャピタル・ゲインで課税が免除されるもの。
  • 自動車の譲渡による実現キャピタル・ゲインの25%
  • 非課税の投資準備金を計上したか、あるいは非課税の投資準備金を積み増しした前事業年度の株式資本と比較した株式資本の減少部分

さらに、投資準備金の損金算入に関し、例えば、再投資の要件、計上期間の制限、損金算入限度額などが定められています。

中小法人は、現行の投資準備金制度とみなし利子控除の双方を適用することはできず、いずれか一方の優遇措置を選択しなければなりません。投資準備金制度を適用した法人は、該当する事業年度から2年間はみなし利子控除の適用を受けることはできません。

-税務上の欠損金の繰越し

ベルギー法人の税務上の欠損金はどのように取り扱われますか?

ベルギー法人が計上した当該事業年度およびそれ以前の事業年度に計上した欠損金は、将来の課税所得と相殺するために無期限に繰り越すことができます。しかしながら、企業の支配持分の変更や、合併、分割、移転価額の否認等があった場合には、繰越が制限されます。

-減価償却

設立費用および経済的耐用年数を持つ有形・無形固定資産に減価償却が適用されます。法人の所得金額に関係なく、購入、自家製造または現物出資の対象として受け入れた資産は、取得した事業年度より、毎年減価償却しなければなりません。

どのような減価償却方法が利用可能ですか?

減価償却は、資産の取得価額と耐用年数に基づいて算定されます。適用できる減価償却方法は2種類あり、最も一般的に用いられるのは定額法で、定率法(double declining-balance depreciation method)の適用は任意です。

定額法によれば、対象資産は、取得価額の一定割合で資産の経済的耐用年数にわたり償却されます。定率法では、取得価額の40%を上限として、定額法償却率の2倍が償却率となります。減価償却額は、前事業年度末の資産残高に基づいて算定されます。年間の減価償却額が定額法による償却額を下回った場合、定率法から定額法に切り替えることができます。

-事前ルーリング制度

すべての納税者は、課税当局に「事前ルーリング」を申請することができます。事前ルーリングとは、過去に実施されたことのない特殊な状況や事業活動に対し、税務上の観点から、事前ルーリング委員会(Advance Ruling Commission)が課税のあり方を決定する制度です。

事前ルーリング委員会は、事前ルーリングの申請受理後5営業日以内に、申請内容を確認しなければなりません。原則として、1回目の会合は事前ルーリング申請書の受理から15営業日以内に行なわれます。事前ルーリングに関する決定事項は、ルーリング申請日より3ヶ月以内に当該納税者に通知することが法律で定められています。ただしこの期限は、事前ルーリング委員会と当該納税者の合意により変更することができます。この3ヶ月という期限はあくまで目安であり、これを遵守しなかったからといって、事前ルーリング委員会が制裁を受けるということはありません。

事前ルーリング委員会は、事前ルーリングに関する決定事項を当該納税者に通知しなければなりません。委員会が肯定的なルーリングを交付できない場合、否定的なルーリングの交付を避けるため、納税者がルーリング申請を取り下げるよう促すのが一般的です。

課税当局は事前ルーリングに関する決定に従わなくてはなりませんが、納税者はルーリングに拘束されず、必ずしも企図した取引や事業活動を実行する必要はありません。原則としてルーリングは5年間有効ですが、更新も可能です。必要があれば、より長期の期間が設定されます(建物の減価償却に関するルーリング等)。

-資本税

法人の株式資本の拠出について、会社設立時もその後の増資時も資本税は課税されません。法人の自己資本の充実を促進する目的でみなし利子控除を導入した一方、企業への出資に対する課税を続けていては矛盾するため、資本税は廃止となりました。

-源泉税の免除

いうまでもなく、ベルギーはEU親子会社指令および利子・使用料指令を国内法化しているため、一定の条件を満たせば、他のEU加盟国の法人に支払われた配当金の源泉税は免除され、他のEU加盟国の関係会社に支払う利子の源泉税も免除されます。ベルギーはまた、EU域外の多くの国と、当該国の法人への支払いに対する源泉税を大幅に軽減する租税条約を締結しています。

上記に加え、ベルギーの内国税法は、EU域内や租税条約締結国に所在する銀行に支払われた利子の源泉税の免除、ベルギー国内に所在するグループ内金融会社により支払われた利子の源泉税の免除を規定しています。

【翻訳監修】
優成監査法人 
公認会計士 霞 晴久
(1998年-2004年 ベルギー在)


更新日 17/06/2010 |  この記事を印刷する |  この記事を送信する トップに戻る
 
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